前車のBCヴァーノンは露天保管であったため、雨による汚れや紫外線による各部の劣化に悩まされました。
特に製鉄と山砂を運ぶダンプが地場産業である当地は雨が降るとすぐに白い車体がバーコード状態なります。
図体がでかいだけに洗車には悩まされましたのでREXを迎え入れるにあたりカーポートを設置することにしました。
REXは 全長 5,890mm 全幅 2,160mm 全高 2,980mm ですのでカーポートメーカーのカタログから幅は駐車場一杯の5mとし奥行きは1.4m延長して
6.4mのものを採用することにしました。普通車2台分+αの大きさになります。高さはアンテナなどを考慮して軒高3.5mを確保するものとしましたが
市販のカーポートは軒高2.8m位までしかありません。図面を作成していつもお世話になっている外構工事店にお願いに伺ったところ
他にも同じような施工したことがある職人さんがいらっしゃるとのことで快く引き受けていただきました。
(※市販のカーポートを改造しますので当然のことながらメーカー保証はありません。また、風圧面積が大きいのでそれなりの対応が必要になります。
近所のお宅で強風のためせっかく設置したカーポートを撤去された事例を承知しています。)
計画図 |
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基礎となる駐車場の床面は前車のBCヴァーノン購入時に施工したもので太目のワイヤーメッシュと厚めのコンクリートで仕上げてあり十分な強度があります。
問題は柱の延長方法で2800mm⇒3500mmとするには最低でも700mmの継ぎ足しが必要になります。地上に露出するアルミ柱部分も200mmほど不足します。
柱の延長はアルミ柱の内部に鉄柱を入れる方法で行ない、アルミ柱の不足部分はコンクリート巻きにしたいとのお話でしたが、
コンクリート巻きにすると柱の根元が太くなり車をぶつけたりする恐れがあるためアルミ柱を継ぎ足して美観上もすきりしたものになるようお願いしました。
この場合でも内部はアルミ柱と同じくらいの長さの鉄柱で補強されています。
さらに風圧による屋根の振動を抑えるため建屋に隣接するカーポート柱1本の上部をコンクリート住宅の壁に固定するものとしました。
フレームの色は黒とし、屋根材は熱線遮断ポリカーボネート板(ブルースモーク)にすることで紫外線と赤外線の両方をカットできます。
さらに、オプションの屋根補強材で風圧に対する強度をアップし安全性を強化しています。
予算額:約60万円
工事中は一日中つきまとってさぞ迷惑だったでしょうが丁寧な仕事ぶりで立派に作っていただきました。
普通のカーポートであれば1日で終わりになるところを約一週間の大工事になってしまいました。
熱線遮断ポリカーボネート板の効果は絶大で屋根の下に入るとさっと涼しくなります。
外観からおわかりのように柱が長いため屋根は風で簡単に揺さぶられます。
独立したカーポートであればブレス(筋交い)などでの補強が必要であると考えられます。
今回の場合、柱1本ですが建物に固定していますので強風下でもしっかりと安定しています。
REX納車日(2008/12)に撮影 |
庭より(2009/11)撮影 |
駐車場の奥行きの制約上、REXは一番奥(南側)に止めることになります。
後端はカーポートからはみ出しはしないものの日光や雨にさらされてしまいます。
そこで、遮光ネットを張り日光や雨からのアタックを軽減することにしました。
遮光の程度を高くすると風の抜けが悪くなり、風圧の影響をまともに受けることになりますので
遮光度が75%程度の遮光ネットを使用しています。
最初はカーポートの端から遮光ネットを吊り下げる方法で設置しました。
針金で補強し、針金の下側を一人で持ち上げるには重すぎるほどの丸太やレンガにくくりつけましたが
風が吹くと丸太やレンガが浮き上がってしまい、とても台風などの強風には耐えられそうにありません。
下手をすると浮き上がった丸太やレンガでREXが打ちのめされる恐れがあります。
そこで、足場パイプで骨組みを作り、足場パイプの上部はカーポートにボルトで固定し、
下部は駐車場のコンクリートにドライピットで固定することで強風に耐えられるようにしました。
施工から1年間でネット補強用の針金が破断したため、太目の針金に交換しました。
また、遮光ネット自体も中間の横パイプ付近にほころびが見られます。
強い台風が来た場合には遮光ネットが破れることでカーポートへのダメージが回避できるものと想定しています。
風の力、恐るべしです。
【材料】 足場パイプ: 3.5m 2本、4m 2本、 遮光ネット:2mx5m
吊り下げ方式(断念) |
重しの丸太(断念) |
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足場パイプで補強 |
後面より |
下部の固定 |
支柱の延長部をコンクリート巻きした例です。
全体 |
支柱 |