REX@きみつ

発電機

発電機はYMSにお願いしてRexオプションの範囲外であるキャンピングワークスの「G-STREAM2800i」を搭載しました。(自己責任!) Rexでの施工事例も少ないと思われますので感想・意見・改造事項などをまとめてみました。 「G-STREAM2800i」はセルスタートできるインバータ方式の車載用発電機です。 インバータを使用することにより低負荷時の回転数を抑えることができ、騒音と燃費を改善することができます。 実際、カタログでもそのように表示されています。 「G-STREAM2800i」以外にはDometicの「TEC 29」がありますが、残念ながら電圧が230Vとヨーロッパ向けで日本での使用には不向きです。 「G-STREAM2800i」はYAMAHAのポータブル発電機「2800iSE」をベースに車載用に改造したもので敢えてこのような物に挑戦したキャンピングワークスに敬意を表します。
果たして希望通りのものであったのかどうか、これから検討される方の参考になれば幸いです。

ヤマハ発電機 EF2800iSE 取扱説明書

設置状況

発電機本体は車の右側後部、ガソリンタンクは後輪タイヤを挟んで発電機本体の反対側、インバータは後部ベッド下の荷物室、コントロールパネルはシンク側面に配置されていました。 ガソリンタンクは30リットルで十分な容量があります。


発電機設置場所

発電機本体

ガソリンタンク設置場所

インバータ部(後部荷物室内)

コントロールパネル

ファーストインプレッション

高級車のアイドリング時のように静かな発電機というレベルには残念ながら及びません。まあこんなものかなというレベルです。 前車で使用していたオーナンの低騒音型発電機もそこそこの騒音を発しておりましたのでそれに比べれば低騒音になっています。 多分に主観的な評価で、客観的に評価すればそれなりの性能がでているかもしれません。(期待が大きすぎた反動?) インバータ方式の採用でエンジンの回転数を落として運転するエコスロットルは回転数がアイドリング状態まで落とされている訳でもなく、 無負荷運転におけるエコスロットルのONとOFFの差異もそれほど顕著には感じられません。 エコスロットルをONにして回転数を落とすと発電機本体が共振気味になり振動が大きくなります。このため、車内ではエコスロットルをOFFの方が静かです。 このあたりは発電機本体を車体から4点でつりさげているゴムダンパー選定の問題であろうと思われます。 振動を抑えるために発電機本体下部とマフラー支持金物との間がアルミ板で固定(発電機本体の写真のマフラーの上にある白く写っている金物)されていましたが 振動による疲労で破断したため取り外しました。 インバータはもう少し邪魔にならない場所に配置していただければ良いのではないかと思います。 エコスロットルの効用はガソリンの消費を抑えることができる点にあります。 このたびのRexには発電機駆動のエアコンを搭載しておりませんので通常はテレビや照明などの比較的低い負荷で使用することになります。 30リットルの大容量ガソリンタンクと相まって電気を安心して使うことができるのは何よりです。 いろいろと願望や要望はありますが総合的には満足です。

納車後

エンジンスイッチが空回り

納車後しばらくして車内に設置されているコントロールパネルの発電機のエンジンスイッチ(スターターキー)の固定がゆるんで空回りし始めました。 初めの頃は緊張からセルモータをスタートさせるのに力を込めてグイと回したせいでもありましょうが、エンジンスイッチが回り止めのストッパーのない構造であることに原因があります。 手持ちに水道のパッキンの適当なものがありましたのでエンジンキーとコントロールパネルの間に挟み込んで固く締めつけました。 YAMAHA発電機本体には空回りするような取り付け方にはなっていないものと思われますが、そのようなエンジンスイッチを流用するに際してはキャンピングワークスにも若干の工夫を望みたいものです。

納車8ヶ月で発電機が起動不能に

発電機のスターターキーを回しエンジンが起動したと思ったら10秒程度で停止、その後はセルモーターは回れど反応しません。 車を走らせて再度挑戦すると同じ現象でやはり発電できません。 ところが翌日の夕方にはどういう訳か発電できましたので電子レンジやIHヒーター夕を使用して夕食を済ませることができました。 その次の日も同様の現象でダメで、帰宅後、デジカメのムービーで現象を撮影しYMSへ現象の説明と今後の対応についてメールしました。 保証期間中なのであまり触りたくありませんでしたが、 YAMAHAの取扱説明書によると点火プラグとオイルはユーザーの点検項目であると書いてありましたので、意を決して発電機前面カバーのボルト3本を外しました。 スターターキーを回わしたところカバーで隠れていた赤いオイル警告ランプが点灯するではありませんか。 もしやと思いながらオイルゲージを見るとLレベル以下の状態になっていました。 手持ちのオイルを補充したところ一発で起動しました。 以前にも10秒程度で停止する現象がありましたが、再起動すると問題なく始動できたのでガソリンにエアを噛んだのではないかと想定していました。 前車(BCヴァーノン)で約10年超使用していたオーナンの発電機のオイルにさほどの消耗が見られなかったことから、 それほど長時間運転したわけでもない発電機のオイルが納車8ヶ月で無くなるとは想像だにしていませんでした。 せっかくのオイル警告灯ですので本体内部ではなく外部から見えるところに設置しておいていただければ良かったと思います。
冷静に振り返れば「始業点検を怠った」の一言です。それにしても、ボルト3本を外さないとオイル点検できないのはいささか面倒で、 これからもも年1回がせいぜいということになりそうです。

積算時間計が動いていない

コントロールパネルにある積算時間計が相当時間運転したにもかかわらず「0」カウントのままであるのを不思議に思っていたものの、 そのうちと思いながら放置していました。 オイル切れトラブルを契機にオイル管理の基準となる積算時間計の不具合を改めて調査しました。
結論的には、積算時間計端子台への配線の接続ミスが原因でした。積算時間計の端子2と3に結線するよう図面では指示されていますが、端子3と4に接続されていました。 問題の原点は積算計の端子台で、端子1は存在せず、端子2、3、4、5の4つの端子になっています。よくよく見るとそのように番号付されているのですが 多くの配線を手際よく接続しなければならない施工時の状況では間違って当然とも言えるのではないでしょうか。 このような特殊な積算時間計を使用するのであれば図面にそれなりの注意書きをしておくべきであろうと思います。 自社のキャンピングカーへの取り付けでは経験的に特殊な端子配列であることを認知できるかもしれませんが、 他社が架装する場合に於けるキャンピングワークス側の配慮不足ではないかと思われます。もちろん、YMSでもテストしていれば判る事です。 AC100Vの結線なので壊れていなかったのが幸いでした。


納車8ヶ月での状態

「端子2と3」の指定が「端子3と4」に接続されていた

正しい接続
※人間は条件が同じであれば同じようなミスを犯します。単純な結線ミスの事で少しくどい感じですが、今後の改善に役立てばと思います。

冷却排熱の回り込みと対策

発電機が起動できない原因を特定できないかと旅先からキャンピングワークスへ電話を入れました。お盆にトラブルがあると大抵の事業所はお休みで電話が通じず路頭に迷ってしまいます。 たまたま、出社されていた方に相談に乗っていただきました。 発電機トラブルの原因は究明できませんでしたが、途中で排熱処理の話題がでてきました。 話の様子では発電機の設置要領の中で排熱に対して細かく指示されているようなので帰宅してから排熱の状況を確認しました。 発電機はRexの右側後方、後輪と車の後端との間のシャーシ下レベルに設置されています。(写真:納車時設置状況の発電機設置場所を参照) 発電機の正面と左側面はRex本体のFRPに囲まれ、右側面は後輪タイヤハウスの鉄板で仕切られています。 発電機後面は車両中心方向で解放に近いもののエルフのシャーシーがあり、エルフのエギゾーストパイプが近くを通っています。 自宅駐車場にて夏の日中に発電機を無負荷運転した状態で各部の温度を観察しました。(残念ながら触診です) 発電機の冷却排気は手をかざしておけないくらいの熱気が噴き出してきます。全面のハッチドアは手で触ると熱いくらいになります。発電機上面にもスキマがあり、熱気が回りこんできます。 結果として発電機の冷却空気の取り入れ口である左側面の空気の温度もかなりの上昇が見られました。吸気口にはカバーがあり下方より空気を吸い込むようになっていますが、 カバーの長さが短いために回りこんだ熱気をそのまま吸い込んでいます。発電機下面であればRex本体のFRP下面と同一レベルになるため熱気が拡散して外気温に近くなります。

発電機前面右側からの熱気をアルミ板で遮断します。アルミ板のタイヤハウス側は手前に折り曲げて車体との隙間を無くしています。 発電機本体とアルミ板の間に若干の隙間を設けましたが、この隙間からも熱気がすり抜けてくることが判り、グラスウールシートで埋めました。


最初の状態

アルミ板で熱気の通路を遮断

発電機本体とアルミ板の隙間を遮断

発電機上部は手が入るほどの隙間はなく、発電機本体の取り付け金具が複雑な形状をしていることから建築用のグラスウールをアルミホイルで包んだものを詰め込みました。 見てくれが良くないのでそのうち改めて考えることにしたいと思います。
これで熱気の回り込みは相当程度無くなりました。それでも、発電機背面からの回り込みが若干あります。 吸気口カバーを延長すれば改善されるでしょうが、延長するカバーの固定方法が見いだせなかったのでためらっていました。 もともと振動の激しい場所ですのでいい加減に固定するとすぐに脱落してしまします。 いろいろ考えているうちに既存のカバーと延長カバーを突き合わせてそれぞれに半円のボルト穴を開け締め付ける方法を思いつきました。 両サイドは両面テープで接着します。 余ったアルミ板を切断し、折り曲げて吸気口カバーを発電機底面レベルまで延長しました。 素人細工で加工精度が悪く、つなぎ目に隙間ができてしまいました。


発電機上部の遮断

吸気口の延長カバー製作

吸気口の延長カバー取り付け

騒音の軽減と断熱

かなりの騒音はマフラーからではなく、発電機本体の冷却排気口から出ているように思われます。 一旦拡散した音を吸収するのはなかなか厳しいのですが敢えて爪の垢ほどの期待で車体FRP部の断熱を兼ねてホームセンターで見つけた5ミリ厚位のグラスウールシートを車体側に貼り付けました。 グラスウールシートは表面がアルミ箔、裏面が両面テープになっています。もともとストーブなど設置する時の断熱材のようです。購入したのは1mx1mで\2,700でした。 写真は一部を切り取った後のものです。


断熱シート表面

断熱シート裏面

発電機ハッチ裏側(貼付け前)

タイヤハウスと発電機本体の間

発電機後面と車シャーシの間

発電機ハッチ裏側(貼付け後)

タイヤハウスと発電機本体の間は冷却排気が噴き出し、3方に壁のあるポケットになっています。ここでの消音が狙い目なのですが、断熱材貼り付け前後の騒音の差ははっきり分かりません。 ただ、車体の発電機側騒音よりも車体下を通して反対側での騒音の方が何となく気になります。 発電機ハッチに貼り付けた断熱シートの効果が多少はあるのかも知れません。排熱の回り込み防止と発電機ハッチ断熱シートにより発電機ハッチの温度上昇はほとんどなくなりました。

温度条件が厳しいのは夏場の短い期間だけかもしれません。Rexの納車は年末の寒い時期であったことから工場で排熱の回り込みに気付くのは無理であったろうと推測されます。 これまでにレポートした内容は発電機を無負荷で運転した時の状態ですのでエアコンなどを搭載したキャンピングカーで長時間運転するケースでは相当厳しいのではないかと思われます。 車体に発電機を取り付けた状態での冷却排気フローについて排気ダクトを付けられるようにするなどもっともっと配慮が必要かもしれません。 ちなみに、オーナンの発電機は冷却排気・エンジン排気ともに発電機の下部に設けられていました。こうすれば確かに排気がスムースに大気に拡散できます。 何気ない構造の裏に技術蓄積があることを改めて感じさせます。

各部温度の実測

対策後の各部温度を測定しました。

場所温度備考
外気32 ℃夏の日中(カーポート内)
吸気口44 ℃意外に温度が高い
タイヤハウス車体FRPとの隙間出口65 ℃ここからかなりの冷却排気がある
タイヤハウス車体FRPとの隙間入口>70 ℃発電機側の高温ポケット部分
車体中心側排気開口部61 ℃高温ポケット部分からの主な出口
発電機ハッチ内側40 ℃排熱回り込み防止の効果
発電機底面からの排気55 ℃発電機底面開口部
燃料ポンプまわり55 ℃対策が必要?

燃料ポンプまわりの温度がかなり高いなと感じました。直射日光下の駐車場であれば外気温は50℃を超える恐れがあり、今後、さらなる冷却排気の遮断を考えたいと思います。 燃料ポンプは車体シャーシに固定され、下方に車の排気パイプが通っています。DPD作動中は排気パイプが相当高温になるため エルフエンジンの排熱との相乗効果でかなりの温度上昇になるのではないかと推測されます。 なお、燃料ポンプはオートバイ用のものとかで間欠的に「チ チ」というような感じで動作します。
※DPD: エルフの排気ガス浄化装置、捕集したPMに軽油を送りこんで定期的に燃焼させます。 このため、DPD作動時には排気ガス温度が上昇することから、「排気出口に枯草など可燃物の無いこと」とマニュアルにあります。

換気ファンの設置

【平成22年4月25日(2010/04/25)】
発電機まわりのエアポケットの熱気を換気する目的で 発電機と車体後部との間にパソコン用90mm□の換気ファンを設置しました。
小型ファンですが扇風機並みの風量があります。秋葉原TZONEの店頭に置かれていたものをたまたま見つけたので買ってきました。(\1,280)

メーカー:www.vizo.com.tw
製品名:ウインドウストーム(9cmFAN)
製品型番:VZ-WS9238
サイズ:92X92X38(mm)
重さ:180g
電力:15.6W
電流:0.9A
回転数:4800rpm(±10%)
エアフロー:110.5CFM
ノイズ:55dB

車体下部より上方を見る
左が発電機、右がテールランプBOX

古い米櫃に使用されていたプラスチック板を加工してファンを取り付け、テールランプ取り付けボルトを使用して固定しました。 発電機上面後部空間の空気を下方向へ吹き出しています。 電源は近くにある燃料ポンプから分岐しました。 高速回転ファンのためファン単独ではかなりの騒音がありますが発電機を起動すると発電機の騒音にマスクされてあまり目立ちません。(!*?) 騒音の発生源となるのは好ましいことではありませんので改めて対策を講じることになるでしょう。

【効果】
無負荷運転時
場所温度備考
外気18 ℃春の晴天日(カーポート内)
燃料ポンプ上部(床下)36 ℃
燃料ポンプまわり27 ℃
換気ファン出口30 ℃
吸気口の横(換気ファン下部)27 ℃
吸気口24 ℃
車体中心側排気開口部48 ℃

燃料ポンプまわりの温度が換気ファン設置前に比べて約10℃低下しました。

インバータの過熱防止

インバータは後部ベッド下の荷物室床面に置かれ、冷却のために全面に吸い込みファン、両側面は排気口が設けられています。 このため、インバータまわりに荷物を置く際には通風口を塞がないように注意が必要です。 そこで、少しくらい密着させても隙間を確保できるようにインバータにカバーを取り付けることにしました。 丁度、壊れた木製のブックラックがありましたのでこれを加工して製作することにしました。 当初、側面にはカバーに出っ張りがありましたのである程度のスペースは確保できると考えて開放状態としておりましたが 実際にはビニール袋に入れた衣類などは簡単に側面をふさいでしまうことが判りましたので、側面をメッシュで覆うことにしました。 メッシュはホームセンターで見つけた塗装用ローラーの余分なペイントを落とすためのもののようです。
はっきり申し上げて、インバータの設置場所としては最悪の場所だと思います。発電機に近いところで取り付け易い場所だったのでしょうが 貴重な収納スペースに於ける邪魔な障害物以外の何物でもありません。清水タンク収納スペースに設置していただいていれば最高だと思います。


購入時

最初のカバー

側面メッシュ取り付け

扉のワンタッチステーの取り外し

扉のワンタッチステーが共振し騒音の発生源となったため扉側の固定ナットを外し発電機取り付けフレーム側に固定しました。


(2013/08)

こんな発電機もありました

キャンピングカー用の発電機は何よりも静粛性が要求されます。 静粛性を追求したこんな発電機はないものでしょうか。
低騒音と言えば、レシプロエンジンを使用するのではなくガスタービン駆動による発電機があります。 株式会社アイ・エイチ・アイ・エアロスペース製(旧日産自動車・宇宙航空事業部)の発電出力2.6kWの携帯用ガスタービン発電機 「ダイナジェット2.6」 (キャッシュ)です。
残念ながら、現在は販売されていないようです。理由は価格/重量/燃費/高温排気ではないかと推察されますが、やはり、市場が狭いと生き残れないのでしょうか。 関連する記事も少なくなっていますので参考までに引用しておきます。
【参考文献】MEMS技術に基づくガスタービン発電機 (東北大学大学院 工学研究科 田中秀治) (キャッシュ) 【運転時の状況を記したブログ】今日は趣向を変えて携帯型ジェット発電機! (キャッシュ) 富士物産株式会社